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人生100年時代の到来で 介護を必要とする人が増大

 前回のコラムでもご紹介いたしましたが、日本の総人口が減少するなかで、高齢化率は上昇の一途を辿っています。厚生労働省のデータによると、2065年には約2.6人に1人が65歳以上、約3.9人に1人が75歳以上になります。

 また、平均寿命も年々上昇しており、人生80年といわれていた時代から人生100年時代が到来しつつあります。それに対して15 ~ 64 歳の現役世代の人口は、少子化による減少 過程にあり、2015年には現役世代が2.3人で1人の高齢者を支えているのに対して、2065年には1.3人で1人の高齢者を 支える社会が訪れると見込まれています。 この負担増にさらに晩婚化・晩産化が加わって、子育てをしつつ親の介護に直面 する現役世代が増えているのです。

 現状30代~50代を中心とした世代の介護リスクは、もはや机上の空論ではなく、さし迫った問題といえます。

 介護保険は非課税世帯と課税世帯とで、大きな隔たりのある制度です。非課税世帯は保険料や利用料の軽減が受けられ ますが、課税世帯はあらゆる軽減制度の対象外となります。その判別は住民税によるため、年間160万円の年金収入でも、扶養控除等の申告をしなければ、課税世帯となるので注意が必要。とはいえ、どちらにしても高齢者世帯の平均所得は約 300万円。夫婦どちらかが要介護状態と なって、月額20万円の介護費用が生じた時点で、生活に支障を来たします。そのため、子育て世代の皆さんは親御さんが健康なうちに、親が課税世帯かどうか、介護費用を賄える資産があるかなどを確認して、将来についてよく話しあう必要があります。

 では、次回では、介護に掛かる費用面についてお伝えしたいと思います。

「令和4年版高齢社会白書(全体版)」(内閣府)
第1章 高齢化の状況(第1節 1)より引用
(https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2022/html/zenun/index.html)を加工し作成